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HTLV-1によるミエロパチー

最終更新日:
2018年09月20日
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2018/09/20
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概要

HTLV-1によるミエロパチー(HAM:HTLV-1 associated myelopathy)とは、ヒトT細胞白血病ウイルス1型を原因として引き起こされる痙性脊髄麻痺のことを指します。主に授乳や性交によってウイルスに感染します。

発症すると、足が思うように動かない、排便や排尿がうまくいかない、などの症状が現れます。症状の程度は個人によってさまざまであり、早期の段階から治療介入を受けることが大切です。

原因

HTLV-1によるミエロパチーは、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)に感染することで発症します。このウイルスは母乳や体液に含まれるため、授乳を介したお子さんへの感染、性交渉を介したパートナーへの感染などがみられます。

HTLV-1は神経への移行性があり、脊髄にウイルスが入り込むことがあります。これにより脊髄に炎症反応が惹起され、慢性的な経過から脊髄が障害を受けます。その結果、脊髄の正常な機能が傷害され、ミエロパチーの発症に至ると推定されています。

症状

HTLV-1によるミエロパチーは、慢性的な炎症反応を契機として発症するため、多くの場合は年単位の経過で徐々に病気が進行します。

脊髄が障害を受けることから、歩きにくい、つまずきやすい、足がもつれる、などの症状がみられます。また、便秘、残尿感などの症状が現れることもあります。病状が進行することで、日常生活の質が著しく低下することも懸念されます。

検査・診断

HTLV-1によるミエロパチーでは、HTLV-1に感染していることを証明するための検査が行われます。具体的には、血液や脊髄液などを用いて、感染に際して体内で産生される抗体を測定します。また、ウイルス特有の物質を検出することを目的として、PCR法と呼ばれる検査が行われることもあります。

また、類似した症状を呈する疾患との鑑別を目的とした血液検査やMRI検査などが行われることもあります。

治療

HTLV-1によるミエロパチーでは、神経で生じた炎症反応が進行することで神経障害が進行します。そのため、炎症を抑えることを目的として、ステロイド、インターフェロンといった薬剤が検討されます。また、白血病・リンパ腫の治療薬である抗CCR4抗体がHTLV-1によるミエロパチーに対して治験が行われています。

また、足の動かしにくさや痛み、排尿排便障害などの症状の緩和を目的として、杖や痛み止めの使用、自己導尿、リハビリテーションなどが適宜検討されます。こうした治療により、日常生活の質を改善します。

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